膝行族的、本年の当たりな文庫
こんにちは。かもめ食堂 膝行族 ハラダです。
師走ですなぁ。みなさん、どのような2013年でしたか。
さて、なんだか毎年書いているような気がするので今年も書きます。
膝行族が読んだ、今年のベスト文庫4冊。

文庫ってところがライトな感じでしょ(^^)
--
教科書に載った小説 by 佐藤雅彦
![([さ]5-1)教科書に載った小説 (ポプラ文庫 日本文学)](http://ecx.images-amazon.com/images/I/41FIlOdPN1L.jpg)
クリエイターの佐藤雅彦さんが、小学生のころにワクワクよんだという
学校の教科書に掲載された小説集。
短い話ながらも、意外な展開があり、
なんだかニヤリとしちゃいます。
ちょっと斜に構えたあたりが佐藤さんっぽくて好きです。
こういう編集にもセンスがひかるんですね。
--
ホルモン焼きの丸かじり by 東海林さだお

なんだかもう...疲れたなぁって時に、
ふと表紙に惹かれて読んだらぁ
それはそれはおもしろい。
フルーツサンドはサンドイッチとみとめない。けしからん!
おっおじさんは、カツサンドだ!!
とか、
うな重はお重に入ってうやうやしいけど、
しょせん ながっちょろい魚じゃないか。けしからん!
かき混ぜてくってやる!!
とか、文章が小気味よいうえに、
着眼点が、あぁそうそう、そう思っていたけど
コトバにできなかったぁ
などという、小さな幸せ満載のエッセイ集。
「○○の丸かじり」というシリーズでたくさんでているようですね。
きりがないので、ホルモン焼きのみでぼくはごちそうさまです(笑)
--
井上ひさしと141人の仲間たちの作文教室 by 井上ひさし

むずかしいことを、やさしく。
やさしいことを、ふかく。
ふかいことを、おもしろく。
の劇作家 井上ひさしさんの文章作成講座。
ぼくの来年のテーマは「もう少し言葉に丁寧になる」でして、
年末にかけて洋書を中心に言語・文章についての本を読んでいましたが、
よけいなことをせずに、これを読んでおけばよかったです。
コトバには「必ず文章が間違った方向へ行く言葉」があり、
みんなそれを使いがちだというのがインパクトありました。
※「ので」「だから」はそういう言葉だそうです。ややこしくなる。
脳の記憶システムと、文章との関係。
はたまた憲法と英語の憲法 constitution の違い、など。
豊かに作文の魅力を伝えてくれます。
これは本当にいい本だと、ぼくは思います。
--
アルケミスト―夢を旅した少年 by パウロ コエーリョ

スペイン南部、アンダルシアの羊飼いの少年が住み慣れた環境を離れ、
ジブラルタル海峡を渡り、エジプト、ピラミッドへ冒険にでる物語。
歩むことが大切で、たとえ、後退したとしても、
その後退した風景は以前いたときとは違って見えることに
気づかせてもらえました。
--
はっ(oД0)!!
なんかまじめっぽい。
今年の読書は、当初予定していたものとはまったく違う結果になりました。
でも、まぁいいかなって思ってます(笑)
この年末に、自分でも笑ってしまうくらい、
本とさようならをしました。
来年は、もっともっと言葉に対して丁寧に接していける、
そのような本を選んで、深く付き合っていきたいと思っています。
いまいま付き合いを深める予定なのは...
志ん朝の風流入門 by 古今亭志ん朝
醒酔笑 by 安楽庵 策伝
The Elements of Style by E. B. White
Lateral Thinking by Edward De Bono
です。
来年の今頃にはどんな本を読み終えているんでしょうか。
たのしみです。